石川県作業療法士会について

会長挨拶

石川県作業療法士会のホームページへようこそ。令和7年6月、会長に就任いたしました米田 貢です。日頃から私たちの活動を支えてくださる県民のみなさま、行政・医療・福祉・教育・産業の関係者のみなさまに心より感謝申し上げます。


作業療法とOccupation ――“くらしを取り戻す“しくみ

作業療法(Occupational Therapy)は、病気やけがなどで生活に支障がある方が、自分らしい生活を送れるように「作業」を通して支援するリハビリテーションの一つです。作業療法士が大切にしているOccupation(オキュペイション)”とは、たとえば朝目覚めて身支度を整え、子どもは学校へ、大人は仕事へ向かい、日中には家事や趣味、地域活動に取り組み、夜には家族と食卓を囲んだり、友人と語り合ったりする。このように、世代や立場を問わず、一人ひとりの一日を形づくるあらゆる生活の営みを指します。

こうした「自分らしい時間をつくるすべての行動」が、病気・けが・年齢の変化・災害などで困難になったとき、作業療法士は Occupation を手段として、体と心、そして人とのつながりをもう一度回復できるよう支援し、くらしを取り戻します

住み慣れた地域で安心して暮らせる社会の実現―― 4 つのミッション

本会は、石川県民の医療、保健及び福祉の発展に貢献し、「住み慣れた地域で安心して暮らせる社会」の実現に取り組みます。

  1. 医療と福祉をつなぐ地域包括ケア
    • 急性期病院から在宅医療・介護・障害支援まで切れ目のないリハビリテーションの連携
    • 地域リハ支援センター・地域包括支援センターとの協働で生活期ケアを強化
  2. 健康寿命をのばす予防と共生
    • 認知症・フレイル・障がいの予防プログラムを地域で実践
    • 生活行為を支える工夫や自助具の実践事例を共有・普及
    • ICTを活用した健康予防の普及・啓発活動の推進
  3. 災害リハビリテーションの体制強化
    • 能登半島地震での支援経験を生かし、平時からの支援体制を整備
    • 被災者が安心して生活を再建できるよう、復興支援を継続
    • 災害時の迅速かつ効率的な対応を可能にする、誰ひとり取り残さない“デジタル包摂”のしくみを構築
  4. DX時代の人材育成
    • オンラインと対面を組み合わせたハイブリッド型研修やe-learningによる学びの環境向上
    • 高校生・中学生・小学生のキャリア教育支援事業
    • ICT、AIを使える人材育成

未来へ ―― ひと・まち・くらしを支える作業療法

石川県作業療法士会には約800名の作業療法士が在籍しており、病院・介護施設・福祉施設・行政機関・学校など、あらゆる場所で活躍しています。“自分らしさ”を大切にする作業療法は、地域性・個別性・多様性にこたえる仕事です。

“ひと・まち・くらしを支えたい!”

そんな思いを持つ方は、どうぞお気軽にお問い合わせください。県民のみなさま、行政や多職種のパートナー、そして未来の作業療法士をめざす学生のみなさんと、“つながり”を再構築する作業療法の形を創っていけることを願っています。

今後とも石川県作業療法士会へのご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

令和7年6月
公益社団法人 石川県作業療法士会
会長 米田 貢